日本文化体験教室|さくら 京都

5月(皐月)の絵画

淡島 椿岳

5月の絵画

5月5日には菖蒲の節句ともいわれる「端午(たんご)の節句』があります。
潮干狩りの季節です。
八十八夜に摘んだ新茶を飲み、無病息災を願います。
5月5日の端午の節句は5月の大きな歳時記です。
元々厄除けからはじまり男児の健やかな成長を祈る節句は、桃の節句と並んで日本人誰もが知る風物詩でもあります。
5月は異名を「皐月(さつき)」と言いますが、これはもう一つの5月の異称「早苗月(さなえづき)」を略した言葉と言われています。
また、「さ」は古語で耕作の意味を持つので、皐月は稲作の月という意味たと言われています。
そして5月の節気は、夏の始まりの「立夏」と気温・湿度が高まって草木が茂る「小満」。
暖かくなって生き物が活発に活動し始める月なので、5月の掛軸には花鳥画掛軸も充実していて瑞々しい画題(絵柄)が多いのが特徴です。季節の掛軸は風物詩を感じるものを選びたいですね。
5月の掛軸は、牡丹(ほたん)、躑躅(つつじ)、藤(ふじ)、菖蒲(しょうぶ)、文目(あやめ)、芍薬(しゃくやく)、鉄線(てっせん)、水芭蕉(みずばしょう)、芥子(けし)、百合(ゆり)、撫子(なでしこ)、紫陽花(あじさい)、鬼灯(ほおずき)、鮎(あゆ)、石楠花(しゃくなげ)、花水木(はなみずき)、柳(やなぎ)、山吹(やまぶき)、鮎(あゆ)、芋茎(ずいき)、雪割草(ゆきわりそう)、瀑布(ばくふ)などがあり.『端午(たんご)の節句』の掛軸として、兜(かぶと)、具足(ぐそく)、鯉のぼりなどもあり種類が豊富です。

茶道で使う5月(皐月)の絵画について知る!

皐月の絵画

立雛(たちびな)

狗に藤

円山応挙が寛政年間初め(1790前後)頃に描いた「藤狗子図」元になっています。 仔犬が愛らしい表情を見せながら佇んでいる。画面左側に何か興味をそそるものがあったのだろう、左に視線を送っており、その心の動きをも感じ取ることができる。明和8年(1771)頃には《写生図巻》を制作し、小動物を複数の角度から写生して残している。「狗子図」では天明4年(1784)に手がけた《朝顔狗子図杉戸絵》が代表的であるが、本作はその後、人気を博した応挙の狗子図の派生作品の一つといえる。

小苑女史

詳細は不明ですが、女性画家であると思われます。江戸時代は、女性の地位がそんなに高くないので細かな経歴が残っていないが高度な技術を持っていた画家がいました。