日本文化体験教室|さくら 京都

4月(卯月)の茶花

炉の季節の花

炉の季節の花

茶道では大きく分けて季節が2つあり、寒さを感じる11月~4月までの炉の季節と、薫風香る5月~10月までの風炉の季節です。
茶花自体は季節ごとに移り変わるたくさんの種類がありますが、この炉と風炉の季節に合わせて、花入れや代表的な花も変わっていきます。

茶道で使う4月(卯月)の茶花について知る!

卯月の茶花

朝日(あさひ)

朝日(あさひ)

桜草は、茶の湯の天下三宗匠と呼ばれた堺の豪商・津田宗及(そうぎゅう)の茶会記(茶の湯日記)である『天王寺屋会記』に、茶花として桜草が生けられた最初の記録が残っています。
天正12年(1584)3月4日の茶会で、細口の花入に桜草を生け、それを円盆に置いて床に飾っています。
「朝日(あさひ)」は、濃紅色の花弁が良く映える品種です。かがり弁、平咲き。江戸後期、四代目伊藤重兵衛が作出者で、今でも愛好家がいます。
日本文化好きのミュシャが描いた【桜草】も伊藤家の桜草を描いた日本画を見たかもしれませんね。

姫空木(ひめうつぎ)

姫空木(ひめうつぎ)

空木(うつぎ)の花は、白さが際立っていて蕾になると咲くのが待ち遠しい花です。
なぜ「うつぎ」を「空木」と書くかというと、茎の部分がストローのような空洞になっているからです。
空木は別名「卯の花」といいます。四月の別称「卯月」の頃に咲くから卯の花と呼ばれるようになりました。

雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳は葉が柳の葉に似て細長く、枝いっぱいに白い花を雪が積もったように咲くところからその名が付けられました。
花がたくさん散ったあとの地面は、雪が積もったように見えます。
別名は「小米花(こごめばな)」とも言うそうです。